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症例紹介

症例102 ニキビ(尋常性痤瘡・吹出物)に漢方薬が奏功した症例

相談内容

相談者:大学生 男性
相談内容:ニキビを改善したい

高校生の頃からニキビができ始めて、かれこれ4年半くらいになります。

主にフェイスラインに多く出ていて、ヒゲを剃る時にニキビに当たってしまい、たびたび出血しています。

病院ではミノサイクリンやベピオなどを処方されていましたが、いまいち改善が見られないので来局しました。

ニキビは赤みをもった大きいもので、化膿しており、大きくなると痛みが強くパンパンに腫れます。

ラグビーをずっとしてきていて、体格はがっしりしており、食欲旺盛で汗かき、のども渇きやすい特徴があります。

やや便秘傾向で、便秘が続いたり睡眠不足になるとニキビが悪化する傾向にあります。

処方選択

ニキビで漢方薬治療をする場合は、皮膚の状態だけを見て処方を決めるのではなく、体質的特徴を鑑みてお身体全体の状態を考慮する必要があります。

今回の症例は、典型的な実証(ジッショウ)のニキビになります。

具体的には、「赤みが強い、痛みが強い、ニキビがパンパンに腫れる、化膿している」という、勢いの強いニキビは実証(実熱証)に該当します。

同じく、体は強健で体力も充実しており、食欲も旺盛であるのも、体格的な実証を呈しています。

今回のように、ニキビの状態も体質的傾向もともに「実証」と一致しているので、漢方薬も実証に向いたものを選択すれば良いのです。

ガンガンと攻めの姿勢で、赤みのある炎症を抑えていく処方を使っていき、ニキビを抑えていきます。

また、便秘体質も持ち合わせており、これも炎症を助長させてしまう要因となります。

大便とともに炎症の要因となる熱を下していく漢方薬を選択しました。

処方)三物黄芩湯(サンモツオウゴントウ)+桔梗石膏(キキョウセッコウ)

体の熱を便とともに下しながら、内部の熱を鎮めて化膿を抑える漢方薬を用いました。

服用し始めて2週間で、新しいニキビはできなくなりました。

その後、症状に波はありながらも半年ほど続けて、状態も安定したので服用を終えることにしました。

まとめ

臨床の場面では、なかなか教科書通りの典型な病態に出くわすことはありません。

ですので、毎回が新鮮であり四苦八苦しながら漢方薬を選択していく力が必要となってきます。

今回のような王道なニキビに出会うと、漢方薬の基礎の知識の大切さが身に沁みます。

もちろん、どのような難しそうな病態であっても、基礎的な知識の活用次第になってきますので、これからも基本に忠実に患者さんと向き合っていく所存です。

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「ニキビ・吹き出物の漢方薬治療」について詳しくはこちらをご覧ください。

コラム「症例93 吹出物 / ニキビと月経痛に漢方薬が奏功した症例」

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コラム「症例54 ニキビと鼻水と咳」

コラム「ニキビ対策の養生法」

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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