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症例紹介

症例8 長引く風邪の漢方治療

何事も早めに対処するのがベストです。

普段から部屋の片付けをしていれば、

年末の大掃除もする必要もないのに。

期日までにやらなければならない業務やら予定も

なんだかんだ後回しになったり、、、

なんてこと、私にもあります。。。。

皆さんの中にも心当たりがある方もいるかもしれません。

では、

「自分の体調についてはいかがでしょうか?」

きちんと目を向けることができていますか?

後回しになっていませんか?

ついつい仕事や予定を優先してしまい、

体調が二の次になってしまっていませんか?

これに関しては私は徹底して優先事項にいれています。

なぜなら医療系という仕事柄、体調管理が大切なのもありますが、

体調不良ではベストなパフォーマンスが出せないからです。

早めに数時間寝るのと、

風邪をこじらせて1週間、2週間と体調を崩すのでは、

どっちが良いかと常に自問自答すると

休む選択が容易にできるわけです。

なので、風邪についても早めに対処することで、

そのあと大火事になるのを防ぐことができます。

そうは言っても風邪をこじらせて

長引いてしまうこともあります。

その時はどうやって対処するのか?

これについて解説します。

小児風邪の症例はこちら

長引く風邪の治療法は西洋薬?漢方薬?

言わずもがなですが、

風邪の一番の治療は休息です。

とにかく休む、時間を見つけて休む。

それが大前提となります。

それだけでも、だいぶ早く改善することができます。

しかし、そうは言っても

それだけでは心もとないし、

実際に長引いた風邪だと、

熱が上がったり下がったり、咳が出てきたり、

体のだるさ、頭が重い、食欲が落ちてくる、

胃腸の調子が悪い・・・

など、様々な症状が出てきます。

このような時に

少しでも早く治したい、

症状を軽減させたいために

薬を検討する方もいらっしゃいますね。

その場合は

西洋薬<漢方薬

です。

なぜなら、このような症状の場合、

西洋薬には該当する症状が極めて少ないからです。

熱が上がったり下がったり上下する場合は、

風邪薬を飲むのも違うし、

食欲が低下したものを持ち上げる薬もないですし・・・

一方の漢方薬は、

風邪のステージに合わせて使う薬を分けています。

有名な葛根湯は風邪の初期に用います。

そして上に述べたようなこじらせた風邪の症状に使う

漢方薬もあります。

なので、こじらせた風邪のステージに入っている

症状を一気に駆逐することができるのです。

長引く風邪に使う漢方薬 症例

実際にどのように使うのか、

症例でご案内します。

40代 女性

2週間前から咳が出始め、その後風邪になる。

高熱が出ていたが、少し治り今は熱が上がったり下がったりして、

寒気と熱感が交互して、食欲も少し低下しています。

さらに咳もたまに出ていて、夜中に寝汗をかく。

まさに風邪をこじらせて、

治療に時間がかかってしまった場合です。

この時によく用いる処方に

小柴胡湯(しょうさいことう)があります。

これがこじらせた風邪のステージに用いる代表処方です。

この処方で、

風邪で弱ってしまった胃腸に力をつけながら、

なおかつ風邪を治療してくれます。

養生と合わせることで、回復も早まります。

もし、風邪が長引いてしまった場合には、

お近くの漢方専門の医療機関にご相談ください。

今井 啓太

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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