web予約
LINE予約
電話

症例紹介

症例89 胃食道逆流症によるムカつきに漢方薬が奏功した症例

相談者:50代半ば 女性
相談内容:胃酸の逆流によるムカつきを改善して欲しい

数日前から体調を崩して、熱は出なかったですが風邪のようなだるさがあります。
咳や鼻水、頭痛などもありませんが、身体のだるさとともに吐き気と胸焼けがします。

苦い感じのものが上がってきて、とても不快です。

ここのところ忙しかったこととストレスがかかっていたこともあり、身体はかなり疲弊していました。

胃のムカつきのためか食欲もガクンと落ちて、食べても消化がうまくいかず胃もたれもします。
また、口の中が粘っていて普段と味も違うような気がします。


胃酸の逆流によるムカつきの改善ということで、病位(病気の原因となる部位)は「胃」であることがわかります。

次に考えるのは、この胃酸の逆流の原因です。

仕事の多忙による疲労、ストレス、風邪症状・・・と複数の要因が考えられます。

明確な風邪症状はなかったのですが、この後発熱する可能性も考えられるので、風邪とストレスの両方に対処でき、なおかつ「胃」に作用する処方にしました。

処方1)柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)×3日分

柴胡桂枝湯は風邪の中間期に使える処方であると同時に、ストレスによる胃の不調にも使える二面性のある漢方薬です。

しかし、3日服用しても症状はまったく変化がなく、風邪症状は一向に現れませんでした。

そこで、「胃酸の逆流」の一点に注力して処方を検討することにしました。

胃酸の逆流といえば、「枳実(キジツ)」という生薬をよく用います。
枳実は上がってきたものを押し下げる、下向きのベクトルに働くのが特徴です。

次の処方は「枳実」を使って、胃酸を押し下げる処方を用いました。

処方2)茯苓飲(ブクリョウイン)+α×3日分

茯苓飲だけですと少し心もとなかったので、自律神経を整える漢方薬も追加してお出ししました。

3日間服用したところ見事に胃酸の上逆はなくなり、食欲も出てきました。

追加で7日分をお渡しして、服用を終了しました。


今回のように急性的な症状である場合は短期間での効果を期待するので、数日分で変化を見ています。

短期間での漢方薬のお渡しでしたので、患者さんは何度も薬局に足を運ばねばならず、ご負担をかけてしまいました。

ですが、その事をご了承いただいたおかげで、反って短期間での服用を終えることができて良かったです。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

関連記事一覧

コメント

この記事へのコメントはありません。

最近の記事
  1. 症例89 胃食道逆流症によるムカつきに漢方薬が奏功した症例

  2. 症例88 月経痛と頭痛に漢方薬が奏功した症例

  3. 葛根湯の使い方・飲み方

おすすめ記事