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症例紹介

症例59 頭痛・耳鳴り・不眠に抑肝散加陳皮半夏

30代半ば 女性
相談内容:頭痛・耳鳴り・不眠を改善したい

1週間ほど前から頭痛と耳鳴りがし始めました。
頭痛は圧迫されるような痛みで、ほぼ毎日夜間に発症します。

耳鳴りは右耳だけ低音が鳴り響き、頭痛同様に夜間にのみ発症します。
以前、耳鼻科で突発性難聴と診断されたことがあり、ステロイドを服用して改善しましたが、副作用が強くてもう飲みたくないです。

不眠症は以前からずっとあり、寝付きが悪く途中で何度か目も覚めてしまいます。
そのせいか、イライラしやすく子供に強く当たってしまうことがあります。

寝ている時や歩いている時に、不意に動悸がすることもあります。

処方選択

もともと、睡眠不良や怒りやすいという状態が続いていて、それが引き金となって頭痛や耳鳴りに発展して入ったものと考えられます。
そのため、元からある不眠やイライラといった自律神経の不調を改善することにより耳鳴りや頭痛も安定するであろうと考えられます。

そこで、自律神経を整えて頭部に上った熱を冷まし気持ちを落ち着かせる漢方薬と心身を栄養する作用のある漢方薬をお渡ししました。

処方:抑肝散加陳皮半夏+陰血を補う処方

服用して10日ほどで、イライラや不眠、耳鳴りが軽減しました。
調子が良いようなので、引き続き服用を続けています。

まとめ

複数の症状がありましたが、病態は関連していたので少ない処方で症状を軽減させることができました。
まだ服用して日が浅いので、引き続き症状の改善が見られるかを経過観察したいと思います。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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