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症例紹介

症例99 肩こり・肩周りの痛みに漢方薬が奏功した症例

相談内容

相談者:60代 女性
相談内容:利き腕の右肩が凝って痛い

パートの仕事で、清掃業を行っている方です。

仕事熱心で、掃除にも力を入れて一生懸命綺麗にしていました。

しかし、他の方はサボっている方も多く、その分の負担が自分にのしかかってきて、ついには利き腕の右肩がバキバキに痛くなってしまいました。

同僚や上司へのストレスが大きいのですが、性格的にも自分がなんとかしないといけないと思ってしまい、痛いなかも無理をして仕事を頑張ってきました。

しかし、痛みが強くて眠れなくなってしまったので、このままではまずいと思い来局しました。

処方選択

当薬局においては、メインのお悩みではないですが、肩こりを患っている方はとても多いです。

今は、スマホやパソコンなどが日常生活となっているため、肩こりは現代病の一つといえるかと思います。

今回のケースでは、清掃によって肩を酷使してしまった結果として生じた痛みのご相談です。

お伺いしている限り、骨ではなく肩周囲の筋肉の炎症による痛みと思われます。

さらに細かくカウンセリングをすると、職場がとても冷えていることと、湯船に浸かると痛みが軽減することがわかりました。

痛みのある肩周辺は、赤みのある炎症は見当たりませんでした。

また、胃腸が弱く油物でもすぐにお腹が壊しやすいこともわかりました。

この症例のポイント
・肩周りが冷えていて、筋肉が硬直している:寒証カンショウ
・胃腸虚弱なため、胃に負担がかかる漢方薬は使いづらい(麻黄剤・地黄剤などは要注意

基本的に痛みのご相談では、「温めると改善する」場合が多いのですが、今回のケースでも同様に温めると改善しそうでしたので、「温めて筋肉を柔らかくして、血流を改善する」ものを組み合わせてお出しすることにしました。

同様に、仕事への向き合い方も見直さねばなりません。

今までと同じペースで仕事をしていては、また肩周りに負担をかけてしまいます。

仕事をうまい具合に「適当」にしていただきながら、漢方薬を用いたところ、1週間の服用で大幅に痛みが軽減したようです。

その後も服用を続け、あまり痛みを感じることなく仕事を続けられています。
(*現在も継続服用中)

まとめ

肩こりや肩の痛みの多くは、日常生活の習慣が影響しています。

漢方薬は炎症を抑えるだけでなく、「温める」「血流を改善する」などの西洋医学とは異なる視点でアプローチすることができます。

漢方薬は整形外科領域の痛みにも対応できる場合もありますので、お悩みの方は東洋医学専門の医療機関にご相談ください。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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