ヨモギ
ヨモギは、日本各地の山野に自生するキク科の多年草です。
ヨモギは昔から現在に至るまで、その効用と芳香性から私たちの身近に馴染んでいる植物の一つです。
現代においても幅広く活用されているので、可能な限りご紹介していきます。
*先日、リニューアルした薬膳茶「身体ぽかぽか茶」にも「ヨモギ」が含まれていますので、ご興味のある方はこちらのコラムより、薬膳茶の中身をご確認ください。
コラム「薬膳茶リニューアル販売」
食用・風習としてのヨモギ
ヨモギの若葉を、餅や団子に入れるとよもぎ餅になります。
中国では古くからヨモギには「毒気・邪気」を払う力が秘められており、これを食べると寿命が延びると言われていました。
それが日本にも伝わり、3月3日の「桃の節句」や5月5日の「端午の節句」には、ヨモギの強い生命力や薬効にあやかり、健康や子孫繁栄を祈って、草餅(よもぎ餅)を食べてお祝いをします。
また、ヨモギには特有の香りがあり、「毒気・邪気」を払うことから、ショウブとヨモギを束ね軒に刺す風習は今も各地に残っています。
もぐさ
ヨモギの乾燥した葉を細かくつき砕いた後、篩(フルイ)にかけて滓(カス)を除き、綿のようになって残った柔毛をさらしたものが「もぐさ」です。
もぐさはお灸の熱源として使われています。
もぐさは非常に火がつきやすく、ゆっくりと安定して燃えるという特徴があることから、ヨモギは別名で「良燃草(リョウネンソウ)」ともいいます。
よもぎ蒸し
韓国では600年の伝統を持つ「よもぎ蒸し」があります。
首から下をビニール製のマントで被い、穴の開いた椅子に腰を掛けます。
椅子の下には、婦人科に良い艾葉他数種類の薬草がグツグツと煎じられ、発生した薬草の蒸気を膣や肛門の粘膜から吸収させるという健康法です。
不妊症や生理痛、産後の肥立ち、更年期障害などの婦人科系の病気に効果が高く、美容にも良いと韓国女性に人気があります。
日本でも、よもぎ蒸し専門のお店があり、私も一度体験したことがありますが、サウナに入った時のように体全体がポカポカになります。
その他
それ以外にもヨモギは民間薬として、生の新鮮な葉を切傷や湿疹、虫刺されなどに塗布したり、薬湯の「よもぎ湯」として肩こりや腰痛、腹痛、痔の痛みなどによいとされています。
艾葉(ガイヨウ)
ヨモギの葉は薬としても用いられており、ヨモギの葉を乾燥したものが「艾葉(ガイヨウ)」と呼ばれ、漢方薬の原料の生薬として用いられています。
艾葉は別名、「医草(イソウ)」とも呼ばれており、「止血作用」、「鎮痛作用」などがあり、吐血、下痢、婦人の漏血、妊娠中の下血などに応用されています。
止血作用
艾葉を漢方薬として用いる際、もっとも多いのが止血目的で使うことです。
とくに、痔の出血や女性の不正性器出血、血便に応用する事が多いです。
艾葉は「温性」であり、身体を温める作用があるので、先に挙げた出血には「冷えをともなっている」事が使用のポイントになります。
同じ出血でも、のぼせによる鼻血(熱性)の場合には効果がないどころか、反って出血を助長してしまう可能性があるので、使用に際しては注意が必要です。
止痛作用
艾葉はとくに子宮を温める作用が優れており、月経痛(生理痛)に対して、温めながら痛みを和らげてくれます。
また、冷えて腹痛したり、腰痛する際にも有効です。
安胎(アンタイ)作用
安胎(アンタイ)作用とは、妊娠中の胎児を安定させ、流産を予防する働きのことです。
艾葉は子宮を温めることで血流を改善するので、冷え症があり何度も流産してしまう方には「艾葉」を含む漢方薬を妊娠中も使用することで、流産の予防になります。
艾葉を含む漢方薬
艾葉を含む漢方薬は「芎帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ)」くらいしか、一般的なものとしてはありません。
芎帰膠艾湯は艾葉の効能と同じく、止血や安胎目的として使われる事が多く、艾葉の効能が反映されている形になります。
まとめ
ヨモギは食用として楽しむだけでなく、古くから民間薬や漢方薬として用いられてきておりました。
身体にもさまざまな効果をもたらしてくれますので、ぜひ日常生活にもご活用ください。
・子宮を温めて血流を改善してくれる
・そのため、「不妊症」「月経不順」「月経痛」などの婦人科系に不安がある人は常食したい
・ホルモンバランスを整えてくれる
・子宮そのものの機能を活発にしてくれる
・セスキテルペンやシネオールなどの精油成分を豊富に含む
・多種類の病原菌への抗菌作用









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