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体を温める食べ物と体を冷やす食べ物はどうやって見極めるの?

中医学では、食べ物が各臓腑に該当して、

各臓器を栄養したり、摂取しすぎで損傷をしたりするとされています。

そしてもう一つ。

それぞれの食材が温める性質があるのか

体の余分な熱を冷やす働きがあるということで

温性・涼性の分類がなされています。

例えば、わかりやすいのがお酒。

冷たいビールを飲んでも、

最初は体が冷えて

スッキリしてくるけど、

酒量が増えるにつれて

体に熱を持ってきますよね。

あとは唐辛子などのスパイス。

食べると体が火照って熱くなります。

反対に冷やすものとしては、

ミントなんかはスーッとして冷える感じがしますね。

このようにみなさんが食事をした後に

実感できるものに関しては、

体を温めたり、冷やしたりするのがわかりますが、

他の食材に関してはどうなのでしょうか。

例えば、

コーヒーは体を冷やす性質があることになっていますが、

みなさんは実際飲んで実感しますかね?

アイスコーヒーなら体を冷やすし

ホットコーヒーなら体を温める。

と答える人が大半なのではないでしょうか。

レタスも体を冷やす性質があるようですが、

レタスも生で食べる事が多く、

冷えている傾向があるからだと。

温かいものと一緒に食べたり、

温めて食べれば、体を冷やすなんていうのはありえないと思います。

以上のことから、

アルコールや香辛料のように

確かに体を温める(血流をよくしたり代謝を亢進したりするため)

性質があると言えましょう。

しかし、それ以外のほとんどの食材に関しては、

体を温めたり冷やしたりする働きは「ない」のではないかと

考えております。

「そんなこといったら、冷え性の私はどうすればいいの?」

とお思いの方、

とても簡単な目安があります。

それは、

「自分の体温より温度が高い料理は体を温めて、

 自分の体温より温度が低い料理は体を冷やす」

ただそれだけのこと。

なので、

「体を冷やしたくないから、レタスやコーヒーは摂らない」

ではなくて、

温度を大事にして食事をするようにしましょう。

いろんな情報が溢れて、

混乱するかと思いますが、

あまり食事も制限をかけすぎずに

いろんな食材を摂取するのが、

一番かと思います。

(足りない栄養素を摂取できる可能性が高くなるので)

(追記)2019年9月25日 強いて言えば温めるか冷やすかの目安

消化スピードが体を温めるかどうかに関係しているようで、

タンパク質や脂肪、米などは消化に時間がかかるので、

体温をあげる。

→冷え症の人はタンパク質を取るのは消化で体を温めるし、

筋肉をつけて熱産生を促すのに効果的です!

一方で、カレーなどの辛いものは一見体を温めそうですが、

発汗作用があり、結果的に体を冷やします。

暑い国の人が辛いものを好む理由がまさにそうです。

今井 啓太

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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