最近は健康ブーム、
なかでも糖質制限が注目を浴びており、
糖質の過剰摂取を控えようと呼びかける
書籍が多数並んでいます。
この本も食事とりわけ糖質にまつわるエビデンス
を取り上げています。
ご興味のある方はご一読ください。
詳しい内容は個々人読んでいただくとして・・・
気になったのは漢方薬についての記述です。
今回はこの部分のみを取り上げてみます。
この著者が八味丸を痺れに使ったが効果がないと言うもの。
確かに漢方薬のエビデンスは乏しく、
実際に八味丸を痺れに使っても効果がない・・・
というのも納得がいくこともあります。
痺れの治療は難しく
手術や西洋医学で処置しても痛みは取れても
痺れは残ってしまう場合もあります。
漢方薬も同様です。
痛みが改善できても、
痺れの治療はうまくいかないことがあります。
それだけ痺れを取るのは困難です。
では、八味丸は痺れは効くのでしょうか?
答えは効く時もあれば(まれに)
効かない時もあります。
(*ただし効く場合は少ないのではないかと)
答えになっていませんが、
痺れに用いる漢方薬は
八味丸以外にも牛車腎気丸、桂枝加朮附湯、
当帰四逆湯、疎経活血湯、独活寄生湯、五積散
など多数あります。
八味丸が適応する病態
虚労(中医学では腎陰陽両虚)に該当する場合に
初めて効果が発揮されます。
そうでない場合に八味丸を用いても
効果がありません。
*八味丸は胃に負担がかかるので、胃腸が弱い人は注意!
この著者の言うように安易に漢方薬を使うのも考えものです。
八味丸が適応する痺れは非常に限定的ですので、
痺れにはほぼ使うことはありません。
反対にその人の病態にあった漢方薬を用いると
痺れを軽減することも可能です。
ただし1〜3ヶ月漢方薬を服用しても、
変化が見られない場合は漢方薬での治療は
難しいでしょう。
西洋医学や手術をしても痛みや痺れが改善されない場合は
ご相談ください。
痛みに関するご相談例
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