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治療について

 月経痛(月経困難症)に膠飴?

当店において、生理痛の相談は上位に入る内容です。
多くの生理痛のご相談では、子宮や卵巣に大きな病気がなければ、だいたいは1〜3ヶ月以内に改善することが多いです。

生理痛でよく用いる処方は
・活血作用(血流改善)のある処方
・子宮筋の緊張を緩める作用のある処方
・温める作用の処方
です。

これらを単独あるいは組み合わせて用いることで改善へと導けることが多いです。
しかし、稀にこれらを用いても、まったく改善しないか改善しても軽度にとどまるのみのことがあり、頭を悩ませていました。


そこで、発想の転換をして、今まで使ってこなかった膠飴の入った処方を試してみたところ、生理痛が強くて眠れなかった方が、痛みがなく眠れるようになったのです。
膠飴は緩急止痛(緊張を緩めて痛みを抑える作用)の効果に加えて、胃腸の弱りを改善して元気づける効果を有しています。
膠飴を用いた方は虚労(疲れてぐったりしている)や胃腸の弱りがあるわけではないので、胃腸を元気づける膠飴を用いるような場面ではなかったのですが、生理痛に効果を発揮してくれました。

とはいえ、まだ使用した症例も少なく、今後も同じように効果を発揮してくれるかは定かではありません。
まだまだ、自分の見識は乏しく視野も狭いので、広く漢方薬を使えるように精進しないとですね。。。

今井 啓太

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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