ありのままに人を診ること。
これほど難しい事はありません。
漢方を通して患者さんを診ていると、
どうしても病気にばかり目が向いてしまいます。
同様に患者さんをきちんと治せていない時も
病気に目を向いている時です。
おかしな話に聞こえるかも知れませんが、
経験として実感します。
病気に目を向ける事は大切なのですが、
漢方の根本的な考えは「人を診る」ことにあります。
かといって、よくあるような
タイプ別診断で明確に人を分類することもできません。
全てグラデーションになっており、
その微妙な濃淡を見極めることが大切です。
これはいくら経験を積んでも、
なかなかたどり着ける境地にはないかも知れませんが、
常に意識しておかなければならないような気がします。
焦って結果を追い求めようとすると、
人を診れなくなってしまう。
いつだってシンプルで、
この人は何が足りていなくて、
何が余分にあるのか、
自戒を込めて記しました。
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