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産後の鬱・倦怠感

ここのところ、不妊症や産後の不調といった相談が多いです。
不妊症についてはまた別の機会にご紹介するとして、今回は産後の不調について解説します。

産後の不調の症例については、下記をご覧ください。
症例38 産後のメンタル不調の漢方薬治療

上記の症例でも述べましたが、産後は体力がガクッと落ちます。
漢方的には「気血の不足」した状態です。
本来ならば、十分な睡眠と栄養のある食事をとることで、自ずと気血は充足していきます。
しかし、出産と同時に子育てが始まるため、なかなかまとまった休息がとれません。

そうなってしまうと、気血は回復しないどころか、どんどん落ちていってしまいます。
その結果、ぐったりと疲れ果ててしまい、さらに精神的にも不安定になりがちです。
そのような産後の不調には、気血を補う漢方薬を用います。

特に、食事と睡眠が十分ではない方には気血を補う漢方薬で体力やメンタルも安定してきます。
しかし、よく食べて眠れているはずなのに疲れが取れなかったり、気持ちが不安定になる場合は、別のアプローチが必要になります。
食事からの栄養が十分に全身(四肢末端)にまで行き届いていない状態です。
この場合は、単に補うだけでなく巡りをよくする生薬を中心とした漢方薬を用います。

産後の体調不良が長引くと、仕事復帰が難しかったり子育てそのものが憂鬱になってしまいます。
産後の不調でお悩みの場合は、早めに漢方専門の医療機関にご相談ください。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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