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症例紹介

症例84 不眠症と胸焼けに漢方薬が奏功した症例

相談者:20代後半 男性
相談内容:寝つきが悪いこと / イライラすること / 胸焼けがすること

半年くらい前に信頼していた先輩に裏切られたことで、精神的なショックをひきづっています。
徐々に回復してきていますが、夜になるとその時の記憶が蘇ってきてイライラして寝付けなくなってしまいます。

寝付けない時は3〜4時間くらいも頭が冴え渡って、過去の記憶を反芻してイライラして寝れません。
そのせいで副業の勉強が進まず、それがさらにイライラに拍車をかけます。

もともと朝型だった生活リズムも崩れてしまい、昼夜逆転した生活になりつつあります。

体を動かすことが好きで、日中にしっかり運動や筋トレができると睡眠の質が良くなる気がします。

お酒は飲みませんが、食生活も不摂生になりがちで出来合いのものばかり食べているのと、ストレスのせいで胸焼けをする頻度が多くなってきました。


東洋医学的には不眠症はいくつかのパターンがあるのですが、今回のケースでは原因がハッキリとストレス性のものであることがわかります。

ストレス性による体調不良の場合、その原因が取り除かれない場合は改善するのに難渋することも少なくありません。
例えば会社の上司がストレス源であった場合、すぐさま上司と距離を置くことは不可能であり、関係改善も難しいとなると、常にストレスを感じ続けなければいけません。

今回のケースでは過去の出来事がトラウマのようになってしまい、そこから抜け出せないことが体調不良の要因となっています。
幸いストレス解消としての運動習慣をもっていたことや、もともと生活リズムがきちんとしていたことから、ここをもう一度立て直すことができれば、改善も見込めると考えられます。

生活習慣の改善を前提として漢方薬でサポートしていくことで、立ち直りを早めていくのが目標です。

かなり頭に血が上った状態で、これはストレスにより血流が頭部に集中してしまい脳の興奮状態が解除されないがために生じたものと考えられます。

東洋医学的には「気機のうっ滞による頭部の熱証」と考えられます。

同時に食事の不摂生が重なり胃に負担がかかり、そこにストレスが加わり胃の働きも悪くなって、逆流性食道炎を引き起こしている状態です。

ですので、漢方薬としては「気の流れを改善する+頭部の熱を冷ます+胃腸の流れを元に戻す」という組み合わせのものをお渡ししました。

服用して1週間で、1時間以内に寝付ける日が4〜5日出てくるようになりました。
また、胸焼けもほぼしなくなりました。
さらにカウンセリング時に聞きそびれていた側頭部の頭痛もほぼなくなったそうです。

その後も服用を続けしっかり眠れるようになり、服用して1ヶ月半で生活習慣の改善が確認できたところで漢方薬の服用を終えました。


ストレス性の漢方相談は処方を決める際には割と決めやすいこともありますが、思ったように効果を実感していただけないことがあります。

それは、ストレス源に常にさらされている場合が多いことがあります。

加えて、生活習慣や考え方の改善も同時に必要になってくる場合もあり、その場合は漢方薬だけでなくさまざまなご提案をしながら一緒に問題に向き合っていく必要があるからです。

今回のように患者さんが積極的に生活習慣の改善に踏み込んでくださると、短期間で漢方薬の服用を終えられることもあります。

ストレス性の問題でお悩みの場合もぜひ漢方相談でお越しくだされば幸いです。


コラム「症例59 頭痛・耳鳴り・不眠に抑肝散加陳皮半夏」

コラム「症例56 不眠症に柴胡加竜骨牡蛎湯」

コラム「症例21 入眠障害と倦怠感」

不眠症の漢方薬治療について詳しくはこちらをご覧ください。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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