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症例紹介

 症例65 舌痛症

舌の痛みには口内炎や口腔カンジダ症、もしくは入れ歯や差し歯が歯にあたって痛みとなる場合もあります。
そうではなく、原因不明で舌がヒリヒリと痛む場合は「舌痛症」の可能性があります。

30代後半女性
相談内容:舌の側面が痛い

原因不明の舌の痛みが、数日前から始まりました。
咀嚼する際に舌が動くとそれだけで痛みが走るので、ゼリー状のものしか摂れません。
また、しゃべるのにも一苦労で話すたびに痛みが出るのでつらいです。

ここ最近はよく休んでいたのですが、疲れがとれずいつもぐったりしていました。
そのせいか、舌の痛みが発症する前は咳や鼻炎に苦しんでいて今もまだ残っています。

この方は、子育てをしながら仕事もフルタイムで毎日働いています。
休日にも仕事が入ったり、仕事がない日は子供と遊んだり出かけたりしていて、なかなかまとまった休みを取れていませんでした。

舌痛症はストレスやホルモンバランスなどが関与しているといわれおり、この方も月経周期が短くなってきていて、毎回月経のたびに貧血気味となっています。

本院はストレスをあまり感じていないようでしたが、日々の溜まった疲れが自律神経を乱してしまったことが原因と考えられます。

漢方では陰陽のバランスが乱れて、陰血の不足となっている状態です。
これを是正する漢方薬をお渡ししたところ、たった一包を服用しただけで舌の痛みが70〜80%とれました。
その後も服用することで、数日で完全に消失することができました。

舌は普段意識する機会はあまりありませんが、痛くなって初めてありがたみを感じることができるのかなと思います。
原因不明の舌痛症に漢方薬は効果的です。

お困りの際は、お近くの漢方専門の医療機関にご相談くださいませ。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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