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症例紹介

症例91 舌や頬のむくみによる不調に漢方薬が奏功した症例

相談内容

相談者:30代半ば 女性
相談内容:舌がぼてっとむくんでしまい、頻繁に舌を噛んでしまうのを改善して欲しい

1週間ほど前から舌や頬の内側がむくんでいる感じがします。

そのせいか、頻繁に舌の縁や頬の内側を噛んでしまい、傷がついてしまいます。

ときを同じくして、肩こり・頭痛・めまいも頻繁に起きるようになりました。

頭痛はこめかみや後頭部が締め付けるように痛みます。

めまいは船酔いのような感じのものとぐるっと回転するような感じのものとがあり、激しいと吐いてしまいます。

また、急に立ち上がるとフワーッとした立ちくらみがするので、毎回立ち上がる時は気をつけています。

足首〜ふくらはぎにかけてのむくみが強く、触ると冷たいです。

口の中が口内炎だらけになってしまったので、食べるのも億劫になり食欲もなくなってきています。

のどが渇きやすく、冷たい水をよく飲んでいます。

処方検討

舌のむくみのご相談になりますので、まずは舌の状態を見させていただきました。

患者さんのおっしゃるように、舌がぼてっと膨らんでいて、舌の表面には白い苔がびっしりとついていました。

舌の色は薄いピンク色で、舌の縁には噛んだであろう傷が数箇所見受けられました。

舌がむくむというのは、東洋医学で見れば「水毒(水分が過剰に停滞)」であることが多いです。

ということで、水毒症状を裏付けるために全体の状態を確認してみます。

すると、「頭痛・肩こり・めまい・足のむくみ」などのように水毒症状が舌だけでなく、全身にも現れていることがわかります。

ではなぜ水毒症状を引き起こしているのかというと、普段から冷たい水を多量に摂取しているのが原因だと思われます。

水分はたくさんとった方が良いと思っている方もいるかもしれませんが、東洋医学的にはNGです。

詳しくは以下のコラムをご参照ください。

コラム「めまいの方は過剰な水分摂取に気を付けましょう」

今回のケースでは当初の予想通り、「水毒」による舌のむくみが原因となっていることがわかりました。

ということは、舌のむくみだけでなく肩こりやめまい、頭痛などの他の症状も同時に改善できる可能性があります。

一つの漢方薬でどこまでできるか、、、と思いつつ漢方薬をお渡ししました。

同時に冷たい水をとるのを控えていただき、可能な限りお湯を少量ずつ飲んでもらうようにしていただきました。

処方)茯苓沢瀉湯(ブクリョウタクシャトウ)

1週間の服用で、舌のむくみと寝起きのめまいと吐き気、頭痛が減少しました。

足のむくみや肩こりは依然として残っています。

それから2週間後には、舌や頬が腫れることがなくなり、噛むことがなくなりました。

頭痛やめまいも起きていませんが、相変わらず肩こりや足のむくみや冷えは変化していません。

そこで、茯苓沢瀉湯に別の漢方薬を追加でお渡ししたところ、2週間後には足のむくみもなくなりました。

その後も1ヶ月半ほど服用して、調子も良好であることを確認して、漢方薬の服用を終えました。

まとめ

今回の症例では、はじめにあたりをつけた病態が合致して、複数の症状が同時に改善できました。

足のむくみに関してはさすがに一筋縄にはいかなかったのですが、他の漢方薬と掛け合わせることで改善ができました。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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