相談者:80代半ば 男性
相談内容:右足の痛みが生じる
1ヶ月ほど前から、右足の脛のあたりに痛みを生じるようになりました。
整形外科で診てもらったところ脊柱管狭窄症と診断をされ、手術を勧められました。
手術はしたくないと思っていたところたまたま当薬局を知り、一縷の望みを抱いていらっしゃいました。
腰に痛みはなく、しびれもありません。
槍で刺されたような感じの強い痛みが生じます。
立ち座りや短い階段の上り降りは大丈夫ですが、わずか1分程歩いただけで痛みが出てきて歩けなくなってしまいます。
距離にして50〜60mくらいしか歩けません。
そのため、休み休みでないと出掛けられずに困っています。
脊柱管狭窄症は加齢などにより、背骨の神経が圧迫されて痛みや痺れを伴う疾患です。
歩行時に腰から下のしびれ・痛みが強まりやすく、休むと楽になる「間欠跛行(かんけつはこう)」が代表的な症状です。
手術で痛みや痺れが改善されることもありますが、必ずしもすべての人が改善するわけではないので、手術に二の足をふむ方は漢方薬を求めていらっしゃることがあります。
脊柱管狭窄症は神経の圧迫が原因とされますが、漢方薬で神経そのものを元に戻すことは難しいです。
また、骨のゆがみや変形も漢方薬で改善することは、きわめて困難です。
そこで、東洋医学でアプローチするのは「筋肉」になります。
東洋医学では、痛みや痺れが生じるのは何らかの影響で筋肉が硬く凝り固まった状態になってしまい、血流が阻害されてしまったことだと考えます。
そこで、漢方薬を用いて筋肉をほぐし筋肉本来の柔軟性を取り戻すことで、周囲の骨を支えることができるようになり、痛みや痺れを緩和させるのを目指します。
痛みや痺れにアプローチする漢方薬は多数ありますが、血流を促し筋肉の柔軟性をつける漢方薬をお出ししました。
1週間お出ししたところ、歩行距離が格段にのび、一度で歩行できる距離が50〜60メートルほどであったのが、500mくらい連続して歩けるようになりました。
患者さんはびっくりしていましたが、漢方薬をお渡しした私も内心驚きました。
このまま服用を続けていけばもっと歩行距離が伸びるのかと思いきや、そこまで話はうまくいかず500mくらいを歩くのが限度のようでした。
それでも患者さんは喜んでくださり、2年間ほど服用を続け終了しました。
この症例は忘れ難いもので、私が開業して間もない頃にいらっしゃった患者さんです。
開業当初は薬局の存在を知っていただきたく、チラシを作って毎日ポスティング(ポスト投函)していました。
当薬局を知っていただいたのはポスティングのチラシで、私が投函してすぐにお電話を下さいました。
来局中はお身体のことだけでなく、ご趣味のことや昔の体験談など楽しいお話をきかせていただきました。
そして、開業したてで右往左往している私を応援してくださり、ご家族やお友達をご紹介してくださいました。
あれから10年経ちましたが、まだお元気で過ごされているであろうかと思いながら、このコラムを書き留めました。








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