スギ花粉やヒノキ花粉のように
特定のアレルギーがあれば、
対処のしようがあるのですが、
今回の症例では、
原因不明の鼻水と涙が出るという方です。
70代 男性
1年くらい前から鼻水がしょっちゅう出るようになる。
今年の2月から特に悪化し始める。
(*来店は8月上旬)
症状は鼻水とくしゃみ、涙である。
鼻水はサラサラ透明。
カレーや麻婆豆腐などの辛い物を食べると増悪。
運動をしている時は全くでない。
なにかの刺激に反応して、
鼻炎症状が生じていると思われる。
運動習慣もあり、
年齢の割に体はしっかりとしている。
治療の手順としてはまずは標治
『傷寒論』「心下有水気」より小青竜湯を処方する。
1週間の服用で症状軽減。
さらにもう1週間服用でさらに軽減。
2週間で大方症状はコントロール出来た。
さて、問題は次にどうするかである。
方法としては、
1)本治に取り掛かる
2)標治を続けて、状態に合わせて服用量を調節するに止める
今回のケースでは2)を選択した。
まずアレルギー症状の原因がはっきりしない事。
本治で水を溜めないような治療をしたところで、
どこまで対応できるか不明である。
そのため、小青竜湯を頓服にして
どこまで対応できるかを確認したいのである。
漢方薬を生業にしているものの、
どこまでの領域を漢方薬で対応できるのか。
どこまで漢方薬で対応するのか。
常に患者さんの要望と照らし合わせながら、
提案していかなければならない。
今後も様子を見つつ、
治療方針を検討していく。
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