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症例紹介

症例63 切れ痔による出血の漢方薬治療

70代後半女性
相談内容:切れ痔による出血と痛みの改善

  • 2〜3年ほど前から、冬になると便が硬くなり肛門が切れて出血する
  • 排便時のみ痛みが生じる
  • 辛いものやお酒が好きである
  • 大便は出始めのみ硬く、その後は普通便
  • 大便は2〜3日に1回

処方選択

痔の治療は対症療法的にまずは症状を軽減する方法と、症状を起こさせないようにする体質改善とがあります。
今回はまず出血を止めることを最優先としました。
さらに、大便を柔らかくして肛門周囲の皮膚への刺激を和らげる処方を選択しました。

処方:芎帰膠艾湯、麻子仁丸料

2種類をお出ししました。
芎帰膠艾湯で出血を止めるとともに、大腸に潤いをつけます。
麻子仁丸料で便通をつけるとともに、大腸に潤いをつけます。

同時に辛いものやお酒は控えてもらい、大腸への刺激を加えないようにしてもらいました。

1週間服用してもらったところ、出血も止まり便通も改善しました。
その後、体質改善も図りたいところでしたが、本人は症状が治れば良しとのことでしたので治療を終了しました。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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