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雑記

博施済衆

【博施済衆(はくしさいしゅう)】

『論語』雍也篇に出てくる言葉です。

広く人民に恩恵を与え、民衆を苦しみから救済すること。
為政者の心得。
「博施」は広く人民に恩恵を施すこと。
「済」は救う、助ける意。
「衆」は人々。多くの人。
「博(ひろ)く施(ほどこ)して衆(しゅう)を済(すく)う」 と訓読する。


参考【新明解・四字熟語辞典】三省堂

私が三鷹で開局する前に修行させていただいた、博済薬局。
博済薬局の福島先生の意思を受け継ぎ、日々患者様と接しています。

開局前に博済薬局の福島先生から「博施済衆」の言葉が書かれた色紙をいただきました。

私が修行していた博済薬局はこちら

一年ほど前、掃除中にあやまって額縁を落としてしまい、破損させてしまいました。
仕方がないので色紙だけをむきだしの状態のまま薬局の隅っこにひっそりと飾ることにしました。
お恥ずかしい話ですが「今度額縁を買おう」と思ったまま時がすぎてしまい、額縁がないままずっとそのままでやり過ごしていました。


先日、ようやく額縁を新調しました。
*購入先は店舗近くの「アートフレーミング アイガ」です。とても親切な店主で素敵な額縁をご紹介してくれました。

自意識過剰ですが、買ってはみたもののなんとなく目立つところに飾るのはおこがましいような気がしていました。
しかし、日々の仕事をする上での自分自身への仕事への向き合い方や漢方薬を修行させていただいた時の初心を忘れないためにも、目につくところに飾るべきだということで、私の背後の壁に取り付けることにしました。

相談机の背後に「博施済衆」という言葉があり、常に監視されているような気分で(いい意味での緊張感)、いつでも目につくので、気が引き締まります。

漢方薬局というのは、ただ薬を調合してお渡しすることだけではありません。
もしそうであるのならば、漢方薬はドラッグストアでも購入できますし、病院でも処方してもらうこともできるでしょう。

漢方薬局は患者様との対話、信頼といった人間同士の結びつきがあってこその「場」なのだと思います。
(もちろん、圧倒的な漢方薬の知識や経験が必要ですが)

人の命(人生)を背負うことまではできないかもしれませんが、この薬局に訪れてきてくれた方々に少しでも支えになれたら幸いです。

そのためにも日々、漢方薬の勉強だけではなく人としての器も広げられるように精進していく所存です。

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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