症例紹介

症例14 線状に広がる蕁麻疹

50代女性

お店の近くで働いている方で、

ちょっとした時にお店に来てくださいます。

ほとんどが蕁麻疹が出来たから、

治してほしいというもの。

痒いので、掻いてしまうと、

引っかいた部分が、線状に赤くなって

痕が残ってしまいます。

昔から蕁麻疹体質で、

すぐに発症してしまうようです。

蕁麻疹に用いる漢方薬は限られているので、

治療の選択はしやすいのですが、

その色の見極めや盛り上がりなどといったところを

きちんと観察できるかがとても大切になってきます。

今回の場合は、盛り上がりがなく、

赤みがかなり強く、胃腸も丈夫であったので、

すぐに処方が決まりました。

この漢方薬を服用すると、

すぐに赤みが引いて、

症状が安定しました。

その後状態が安定したので、

服用を中止して、また出てしまった時だけ、

服用してもらうようにしました。

再発を防ぐ漢方薬はあるにはあるのですが、

正直なところ、あまり使ったことはありません。

というのも、できれば薬は飲みたくないもの。

また症状が現れてしまった時に、服用すれば良いと

考える方が多いのだと思います。

また、蕁麻疹は原因不明である事が多いので、

対策もしづらいのが現状です。

適切に漢方薬を使えば、再発も防ぐ事が出来ますし、

西洋薬をずっと飲み続ける必要もありません。

もし蕁麻疹でお困りでしたら、

一度近くの漢方専門のクリニックや薬局に相談してみてください。

今井 啓太

今井 啓太

薬剤師。1984年生まれ。名古屋市立大学、大学院を出た後、大手医薬品卸会社に入社。営業所の管理薬剤師として、西洋医学を中心に知識を深める。その後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局 博済に勤務。福島毅先生より、中医学理論及び漢方の臨床について学ぶ。その後、漢方コラージュの戸田一成先生より漢方経方理論を学び、実践への礎を築く。2016年、三鷹にて漢方薬局 Basic Spaceを開局。

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