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萎縮性胃炎による食欲不振と下利+逆流性食道炎の治療 症例

以前に痛めた部位は再発しやすい

交通事故にあって、足を痛めたら、

疲れたり、気圧の影響などで再発してしまいます。

 

なぜこうなってしまうのかと言うと、

割れた茶碗をいくら接着剤でくっつけても

刺激が加わると、一度ひび割れた部位が

一番負荷がかかりやすいのと同じ事です。

ヒトも体の弱い部分に一番負荷がかかりやすいのです。

 

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30代 女性

普段からスポーツをされていて、

とても病的には見えない方です。

 

ただし、見た目と体の中が必ずしも

一致しているわけではありません。

 

この方は以前の職場で強いストレスを抱えて、5年前から

萎縮性胃炎(慢性的な胃の炎症で胃の粘膜が薄くなってしまった状態)

になってしまいました。

 

それを機に

少し食べ過ぎたり、脂っこいものを食べると

横になった時や翌朝に

激しい逆流性食道炎や下痢を催すようになりました。

 

職場を変えて

ストレスを抑える事で、

なんとか症状を緩和させることができましたが、

それでも季節の変わり目や食生活が乱れると

決まって症状が再発してしまいます。

  

今回もコロナの事や長い梅雨の影響で、

症状が悪化したので来店されました。

 

症状として訴えたのは

下痢・食欲低下・逆流性食道炎

この3つです。

 

このように複数の症状がある場合、

取る手段は、

・一気に全部を治療するのか

・一つ一つ順番に治していくのか

これを見極めることが大切です。

 

今回の場合は3つの症状のどれもが

胃腸に関連することなので、

一気に治せるかと思いましたが、

下痢・食欲低下をまず治療して、

最後に逆流性食道炎を治療することにしました。

 

その理由としては、

下痢と食欲低下は胃腸機能の低下によるものなので、

胃腸の機能を高める治療を行う必要があります。

 

一方の逆流性食道炎は胃の暴走によって、

本来腸に食べたものを下ろす働きが失われて、

反って上逆してしまった状態なので、

強制的に上がるものを抑える必要があります。

 

このため、

胃腸の機能を立て直す前に

逆流性食道炎の治療をしてしまうと、

胃腸に負荷がかって、

反って胃腸をいためてしまいかねません。

 

そこで、まずは胃腸の機能を回復すべく、

六君子湯(りっくんしとう)をお出ししました。

胃腸の回復には人参(にんじん)が必須になります。

人参で胃腸の機能を高めながら、

胃腸の停滞によって生じる水分の停滞も

同時に回復させる必要があります。

 

1週間ほど服用いただくと、

食欲が出てきて、下痢もとまりました。

(逆流性食道炎は全く変化なし)

 

もともと体が弱いわけではないので、

すぐに変化が現れました。

 

そうなると、今度は逆流性食道炎の方が気になってきて

夕食後〜寝る前、明け方の不快感が

ツライとのこと。

 

胸焼けと胃から喉にかけて胃酸が上がってくる感じが

とてつもなく不快。

これを漢方的に考えると、

胸〜胃にかけての炎症と水が上がってくる感じ。

胃腸の余分な水を除去しながら、

上がってこないように押し下げる必要がある。

 

茯苓飲(ぶくりょういん)

 

胃腸を動かして、水分代謝を促しながら、

胃酸の上逆を抑える。

 

1週間服用して、5〜6割の症状が軽減。

その後、1ヶ月くらい服用して、

症状がほとんど出なくなったので、

治療を終えた。

 

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ヒトは誰でも弱い部分があって、

体が弱った時に、ダメージを受けやすいです。

 

今回のケースではうまいこと治療ができたが、

また何かの拍子で再発してしまう可能性もある。

ただし、一度改善した経験があれば、

取り乱すこともなく、

落ち着いて対処ができるようになります。

 

同じような症状でお困りの方は

一度お近くの専門の医療機関にかかってみてください。

 

*ここで紹介した漢方薬はあくまでも

この患者様に効果的であったわけで、全員に合うわけではありません。

一度専門の方に診てもらってから服用ください。

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